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瞬間英作文はアウトプットの基礎

今回は、筋のいい勉強をしているのに困っている人のお話。

【質問】
基礎力をつけるためにTOEIC、言語アプリでチャットをしながら勉強してきた。TOEIC650点を機にオンライン英会話の勉強を始める。
しかし、チャットのように書きながら考えられないせいか、英会話が全くうまくできず、聞き取りも困難。カジュアルな英会話を身に付けるにはどうすればいいか。

【回答】

英語チャット⇒オンライン英会話とアウトプット中心の勉強を意識されていて、非常に筋がいいです。

私自身、駐在を始めて「これはいける」と手ごたえをつかんだのが、チャット(正確には、チャットのようなメールの応酬)でした。

カウンターパートの長きに渡る放置でとあるプロジェクトが破綻しかけ、上司と相手方にテコ入れに行きました。

その後、相手方の上司に突き上げを食らったであろう相手方の部下が、関係者全員をCCにして、全力で私に責任を押し付ける怪文書ならぬ怪メールを出してきました。

もちろん、マナーがあるので、最初にさらっと返信すると、1分後には「あーいえばこーいう」式の反論がやけくそCC付で返ってきます。

やむなく、エビデンスをかき集め、こやつが繰り出すセンテンス一本一本に詳細な根拠をつけて短時間で反論しまくりました。

もちろん英語っすよ。

10回くらいで相手が白旗を挙げたのですが、そんなことはどうでもよく、

あれ、俺めっちゃ高速で英語繰り出せてるじゃん。
手で書き出す分口で話せば、俺英語話せるってことでしょ?

と妙な充実感に包まれていたのを覚えています。

さて、相談者のケースに戻ると、

①頭でイイタイコトを考え付く(英語で考え付く/日本語で考え付いて英語に倒す)
②イイタイコトをアウトプットする

ことまでできていてすばらしいです。私の考えるアウトプットの王道を歩まれています。

①がきちんとできれば、②の作業を手でしようが(=ライティング)、口でしようが(=スピーキング)同じ事です。口でするのは慣れの問題です。

また、慣れができてくると、①⇒②の回路が太くなっていき、まとまった内容をパッと思いついて話すことができるようになります。

ということで、

今の調子でがんばればいいじゃん

というのが大筋の考えですが、なぜうまく行っていないのでしょうか?

私の仮説ですが、

一点目に、フリートークの罠にはまっている可能性があります。

以前の記事で書きましたが、フリートークはどこからパンチが飛んでくるか分かりません。

勝手知ったる友人なら没問題ですが、よく知らない人に、ぱっと答えられない質問が四方八方から押し寄せると、私だってパニくりますし、そうなると相手の言うことが耳に入って来ません。

おそらく、質問者の方もこのパニックに陥り、それが、「聞き取りができない」という心の叫びに繋がっていたのでしょう。

二点目が、回路の細さです。

イイタイコトを英語にするプロセスが未熟で、まだ英語がストレートに出てくる段階ではなく、日本語の逐語訳で3歩進んで2歩下がりながら、というレベルにとどまっている可能性があります。

では、何をすべきか。

一点目の問題への対応としては、決められたトピックの中で、決まった質問に答えるレッスンを選ぶのが有用です。

おすすめなのが、老舗のレアジョブが最近始めたカンバセーションクエスチョンのレッスンです。余計な読解や文法問題がなく、アウトプットに集中できることに好感が持てます。

また、カリキュラムが「あるある」なシチュエーションを網羅しているので、レッスンを一通りこなせば、ネイティブとの会話でパニクることはなくなるでしょう。

もちろん、センテンスはしっかり準備して授業に臨み、できれば先生に添削してもらい、軌道修正して持ちネタとしてストックしておきましょう。

二点目の問題の対応としては、中学生レベルのテキストでアウトプットの筋トレをすることです。

具体的には、瞬間英作文をやることをおすすめします。

これは、中学生レベルの短いフレーズの和文英訳を繰り返すもので、中学生レベルの文法なら、単語を乗せ換えて簡単に運用できるようになるし、スピードもつきます。

カジュアルな英会話を目指されているようですが、変なスラングを覚えて「変な奴」と思われるよりも、シンプルなセンテンスを淡々と語れるほうがよいです。

一点目と二点目、どっちを優先すべきというのはないです。同時並行でやりましょう。私は、カフェで瞬間英作文をやるのを日課にしていました。

こうして、アウトプットの修羅場をくぐりぬけた時、あなたの英会話が見違えるように生まれ変わっていることに気付くでしょう。

なお、この手の質問であるあるなのが、「話す力をつけたければ音読しなさい」です。

折角なので決着をつけておきますが、はっきり言って全然効果ないです。

先ほどの説明を再掲すると、英語を話すプロセスは、

①頭でイイタイコトを考え付く(英語で考え付く/日本語で考え付いて英語に倒す)
②イイタイコトをアウトプットする(=口に出す)

ことになりますが、音読を何千回、何万回やったって、①にも②にもかすりもしません。

分かりますよね?

自分のイイタイコトを話すために頭を全く使っていない。

ただ、他人のイッタコトを頭を使わずオウム返ししてるだけ。

そんなことやって話す力が伸びるとは戯言も戯言、笑止千万でしかありません。

英語で話す力を付けたいならば、英語で話すために頭を使うトレーニングをする、これに尽きます。

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