英語を話す自由人Kanです。

「英語脳を作る」
「英語脳を鍛える」
「英語脳になると英語が口を突いて出てくる」

などと最近よく喧伝されています。

そんな脳があったらすごいですが、あなたや周りの方を見て下さい。

実際に英語脳なるものを手に入れた方はいますか?

・・・これが答えだ!

と言いたいところですが、私の経験をもとに、ちょっと巷に広がる「英語脳」信仰の熱さましをしていきましょう。

私が身に付けた「英語脳」とは?

韓国人に英語で道を聞かれてスベル

これは、数年前のある日の話です。

ちょっとダンジョンな上野駅の地下をプラプラ歩いていたところ、韓国人女性2人組に道を聞かれました。

Excuse me, how can we get to UENO PARK?

うっ・・・地上なら楽勝なのに、地下だからいまどこ歩いてるか分からん・・・。

私:You had better go up to the ground, then you can easily find it.

と、近くの出口を適当に指さしながら、彼女らに伝えました。ココロはもちろんお祈りモードです。

まあ、公園は緑が多くてデカいから目立つし、地上に出て観光客の人波についていけばなんとかなるっしょ・・・。

失敗から学ぶ

彼女たちが去って30分後、自宅に戻って反省モードに突入します。

彼女たち、うまく着けただろうか?

もっとうまく説明できたんじゃないか?

おもむろにメモ帳を取り出しつつ、東京メトロのHPを見て自分のいたダンジョンを調べると、モロに上野公園に近い出口が判明しました。


6番出口が近いな…。

そうすると、6番出口から出ればいいと言えば分かるよな。英語だと、

You had better go out from exit No.6, then you can easily find it.

という感じだな。次はこれで勝負や!

これが駐在君の英語脳

駐在になると、こんなネタになりそうなイベントはそうそう発生しませんが、日常の些末なやりとりを通じて、

英語を話す→うまく伝わらない→フィードバック

このサイクルを繰り返しながら、すこ~~~しずつ、使える英語を身に付けていきます。

そして、使えるフレーズが1本ずつ積もり積もって、ある日振り返ってみたら

あれ、俺(私)って、結構英語話せるじゃん

となっているわけです。

英語脳というよりも、英語に対する脳の守備範囲が少しずつ広がっていっただけ、というのが実態だと思います。

世間で喧伝されている「英語脳」

しかし、世間でいわれている「英語脳」はもうちょっと神っています。

なにか外にある特別なもの
全自動で英語が話せる夢のツール

となり、特別な訓練を積み重ねないと獲得できないが、一旦獲得すると、英語が手に取るように理解できて、英語が勝手に口をついて出てくる、というまるで錬金術師のような特殊能力に祭り上げられます。

これを、駐在君の実際と比較してみましょう。

まず、「特別な訓練」の必要性について

不要ですが、積み重ねがモノをいうので、コツコツ取り組む必要はあります。

次に、「英語が手に取るように理解できて」

とありますが、通訳さんでもない限り、自分の得意分野・専門分野に限ります。

最後に、私にとって一番ダウトなのが、「英語が勝手に口をついて出てくる」です。

先ほどの上野駅のケースを振り返ってみて下さい。

私の作業としては、

①駅構内の情報を調べ(事実関係の整理)、
②日本語でどう説明すればいいんだろうと考えて、
③②を英語に倒した

わけですが、いきなり③ができるわけではないのです。慣れれば、②の日本語を介さず③の英語が出てくることは出てきますが、どうすればうまく伝わるか考え、フレーズを磨きながら話すことになります。

また、少なくとも、話すための下調べ作業になる①をとばせない以上、いきなり「英語が口を突いて出てくる」ということはありえないのです。

奇妙な融合:「英語脳」+根性系英語学習

そんなありえない「英語脳」ですが、根性系の英語学習法と親和性が高いです。

テキストを〇回音読しろ
単語帳は〇回繰り返せ
英語をシャワーのように聞け
英語を話すにはTOEIC〇点必要

など、アウトプットの代表選手であるスピーキングにほとんど結びつかない、あてのないインプット中心の勉強をきつめにこなすことであの英語脳にたどりつける、というわけです。

まるでスポ根ドラマですが、「ありえない」者同士仲が良いのでしょうね。

そして、このようなスポ根をあおる本が売れる一方、私たちのまわりには、相変わらず「英語が口をついて出てくる」人が一人もいない状況が続くわけです。

まとめ

今回は、巷に流行る「英語脳」信仰の誤解を解いていきました。

仮面ライダーが変身するように、あなたの英語がパッとすごくなることはありえません。

また、「英語脳」信仰であるあるなのが、

「英語が口をついて出てくる」

ですが、私たちサラリーマンがメッセージを伝える時は、事実関係の整理が前提になります。さらに、伝える言葉を選ぶ必要があります。

これらのプロセスをはしょって、しかも外国語に切り替わった途端に、言葉が「口をついて出てくる」なんてことはそもそもありえないのです。

私たちのまわりで英語がすごい人を見かけないのが何よりの根拠です。

変な聖杯など求めず、ハードルを上げず、身の丈にあった学習を続けていきましょう。

 

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