英語を話す自由人@Kanです。

海外で仕事をすると、カルチャーショックが当たり前です。

駐在当初は、任地のやり方に慣れるのにいっぱいいっぱいですが、

時間がたつにつれて、ショックの性質が変わってきます。

もしかして日本のやり方がおかしいんじゃね?

日本人独特のビジネス慣習なんだけど、これって世界で通用しないよな…

と、海外の目線で日本を見るようになるわけです。

その中でも特に異質なのが、

阿吽(あうん)の呼吸

です。

平たく言い換えると、日本国内の場合、関係者が空気を読んでくれて、何となく物事がセットされて進むことがよくあるのですが、同じことを海外でやると、とことんうまくいきません。

今回は、皆さんが海外で恥をかかないよう、私の経験を共有します。

目的なき海外出張の表敬訪問

面会アポの基本パターン

駐在員の重大な仕事の一つが、日本から来る幹部のアテンドです。

失敗するとどうなるかは、こちらに記したとおりです。

アテンドの作業には、

面会先のアポ取り、食事の予約、車の手配などがありますが、一番骨が折れるのが、面会のアポです。

それは、なぜでしょうか。

本社の下っ端は、上の顔を立てるために、見栄えのいいスケジュールを見せたいがために、カウンターパートの社長ないし役員面談をここぞとばかりに詰め込んできます。

もちろん、詰め込んだとおりにうまくアポ入れするのが、駐在の腕の見せ所です(涙)。

しかし、困るのは、それが往々にして「ためにする面談」で、具体的な目的が全くないということです。

すると、どうなるか。

まず、カウンターパートとの間で引っかかります。たとえ飲み仲間であっても、です。

私:ウチのボスが来週来るんだけど、君のボスにcourtesy callがしたいんだけど?

先方:で、目的は?

私:Just say hello.

先方:うーん、それだと難しいな。具体的な理由を教えてよ。

私:・・・

ここで、あきらめちゃあ駐在員ではありません。

カウンターパートの会社でいま動いていること、自社の海外事業における関心事項を見渡しながら、それっぽい論点を考えて、先方に伝えます。

そして、先方の理解を得て無事面談がセットになったら、今度は、本社のお付きに、「アジェンダは・・・だから幹部のメモに入れといて」と調整すれば、ほぼ、一丁あがりです。

基本パターンを逸脱したボスの末路

ほぼ、といったのは、例外があるからです。

海外で気がデカくなる人は、むしろセットしたアジェンダを意図的に無視しようとします。

日本国内だと、「型にとらわれない大物」となるわけですが、海外だと困ったことになります。

一番すごかったボスのケースを紹介しましょう。

一通りの出張日程をこなし、メインイベントの面会先で一番偉い人に会いに行った時のこと。

先方の社長室に通され、いざ、社長登場。

軽く挨拶したあと、アジェンダに入るかな、と思いきや、ボスは、相手に関心を払わず、自分のことをグダグダと話し始めます。

ジャパニーズイングリッシュながら、日本人の私ですら理解できません。

最初は笑みを浮かべていた社長の表情が、思わぬ肩透かしを食らってみるみる曇っていきます。

しびれをきらした社長はこう語り出しました。

社長:Thank you for coming today. So…What’s your issue today?

お前何しに来たんだ?的なコメントを食らい、ボスがめっちゃパニくります。

あーあ、事前に東京と調整して準備したメモは何だったんだ…。

さらに3分ほどしどろもどろで話していると、たまたま触れた1つの論点が社長の超関心事項。

社長に笑みが戻り、何とか、和やかな面談になってくれました。

これは、ボスが国際派だったから救われた、まだましなケースです。

海外の社長・役員は、日本企業のサラリーマン幹部と違って、もの凄く権限があり、体を張って仕事をしています。

そんな彼らの時間を取るということは、具体的な情報(あるいは商談)で、きちんとgiveができないといけません。

親しき中にも礼儀ありなのです。

日本国内の社内会議のように、幹部の日程が確保できたからとりあえず予定埋めとけ、というノリで海外の方々を動かそうとすると、たちまち信頼を失ってしまいます。

アテンドに慣れ、カウンターパートとつながりが深まってきた時こそ意識しましょう。

・自社は、当地で具体的に何がしたいのか。
・相手企業に、具体的にどんなメリットを提示できるのか。
・相手企業とどう組めば自社にとってプラスになるのか。

常に3つくらいネタをストックできるようになれば、あなたは1人前の駐在員です。

具体的に説明しないと同僚も動いてくれない

今のは社外のケースですが、社内でもあいまいさは通用しません。

同僚と打ち合わせをする場合、具体的に説明し、具体的な合意ラインを常に握っておくことが大事です。

お前空気読めよ

は全く通用しません。

とくに、タスクをお願いしたい場合、

・なぜ、その仕事をお願いするのか。
・何をどこまでお願いするか。
・デッドラインはいつか。

これについてしっかり合意がとれてないと、想定した締め切りを大きく過ぎて、予想の半分も仕事が進まなかったりします。

私は、これで幾度となく失敗しています。

自分が話す時は、いつも「俺が1話したら3悟れよ」、のつもりでサラっと話し、分かってもらえなかったら勝手にイラついていました。

その一方で、同僚から話を聞くときは、全然イライラしない。

一体なぜなんだろうと考えたところ、同僚が、いつも、アホな私にも分かるように、丁寧にかみ砕いて説明してくれていたことにふと気が付き、雷に打たれたようなショックを受けました。

それ以来、

相手は、モノや道具ではない
相手は、コントロールするものではない
どうすれば、相手は動いてくれるか

を考えながら丁寧に話をするようにしていますが、英語で込み入ったことを話す場合、今なおきっちりメモを取るのは、当時の名残でもあります。

まとめ

今回は、海外で阿吽の呼吸は通用しない、という点についてお話ししました。

社外の人であれ、社内の人であれ、誰もあなたのことを忖度してくれません。

相手に腹落ちする説明を常に心がけましょう。

そのためには、英語は具体的に話すべきです。

英語は結論から話せ

といいますが、それはあとまわしでいいです。

話そうと思ったコンテンツを一言で言おうとすると、自ずと結論になるからです。

 

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